会津駒ケ岳・燧ケ岳山行記
(2000/8/11〜8/12)
<一日目:8/11>
前夜(8/10)自宅を午後8時15分に出発する。夜12時に会津駒ケ岳登山口に着く。狭い駐車スペースには車が3〜4台留まっていた。思ったより少なかった。妻と2人で缶ビール350CCを飲み、眠りに入った。周囲は真っ暗で異様な雰囲気がした。空は満天の星空ではあった。翌朝(8/11)4時少し過ぎに目がさめた時は廻りも少しざわざわしていた。登山者が歩き始める時間であった。登山口である階段を確認し、登山者名簿を書き、歩き始めた。最初から急登が続き、30分〜60分程のところが少し苦しかった。除々に慣れ、1時間30分程で水場に着いた。ここからは傾斜も緩くなり、快適に歩けた。少しすると、前方も開け、湿原(池塘)も目に入ってきた。しかし、ガスが巻いていて、頂上は確認できなかった。木製の階段を少し登ると、駒の小屋、駒の池に着いた。池の周辺には、ハクサンコザクラ、コバイケソー等が咲いていた。駒の小屋から山頂までは傾斜もきつくなく、30分程で山頂に着いた。山頂からの景観は樹木もあり、あまり良くなかった。しかし、山頂の会津駒ケ岳を示す標識は立派なものであった。ここから、中門岳までは、木道が続き、池塘も数多くあり、高山植物(ハクサンコザクラ、コバイケソー、ワタスゲ等)が咲き乱れ、今回の登山のハイライトであった。この高層湿原はあの深田久弥も感動したという湿原である。中門岳には中門大池があり、立派な標識があった。あまり素晴らしい池塘なので、時間の過ぎるのを忘れてしまう程であった。帰りはガスもはれ、眺望もきくようになった。池塘の向こうには会津駒ケ岳の山頂が見え隠れした。山頂付近の傾斜は非常に緩やかな感じがした。山頂への道と巻き道との分岐で昼食をとった。駒の小屋、駒の池の前より、日光白根山、男体山、等の山も確認できた。下山の時、水場で少し、休憩を取り、1時40分に登山口に着いた。民宿「すぎのや」で一風呂浴び、ビールで乾杯し、夕食までの間、一眠りする。午後6時夕食になる。昨年秋、来た時に食べた蕎麦懐石をまた、食べることができた。明朝4時起床予定なので、午後8時に眠りについた。
<二日目:8/12>
午前4時に起床、4時半に民宿を出発し、5時に登山口のある御池に着く。御池駐車場奥の登山口より、燧ケ岳山頂を目指して5時20分にスタートする。最初から湿地帯で非常に歩きづらい。オオシラビソのうっそうとした樹林帯の中をもくもくと歩き続ける。約1時間すると広沢田代湿原が前方に開ける。キンコウカの群落が鮮やかである。湿原は平らな木道が続き、少し楽になる。しばらくすると木道が終わり、ぬかるみで石ころの悪路が始まる。非常に歩きづらい。1時間程歩くと見晴らしの良い湿原、熊沢田代に着く。ここからの景観は素晴らしく、目の前には燧ケ岳がそびえ、西には平ケ岳、魚沼三山(八海山、中の岳、魚沼駒ケ岳)、後方には昨日登った会津駒ケ岳が見えた。木道も燧ケ岳の裾野へと続いているようであった。ここから山頂まで約1時間半、頑張りどころである。急登の連続、足場も悪く、一部雪渓もあった。頂上付近、沢から離れたところで、ガレ場があった。このあたりから眺望も開け、気分も楽になる。大きな岩が出てくると、やがて山頂に着く。俎ーだ、天気も良く、素晴らしい眺望だ。南に日光白根山、西に至仏山、上州武尊山、笠ケ岳、北に会津駒ケ岳、眼下には尾瀬沼、尾瀬ヶ原が一望できた。少し休憩し、最高峰の柴安ーに向かう、少し下り鞍部を過ぎると一登りで柴安ー山頂だ。ここからの眺望もまた、素晴らしかった。俎ーに戻り昼食をとる。今まで登った山の中でも眺望は最高かも知れない。いよいよ下山、ミノブチ岳への下りはダケカンバそしてオオシラビソが繁り、どこも鬱そうとしていた。2時間程下るとやっと尾瀬沼に着いた。沼尻の周辺、ニッコウキスゲの群落が素晴らしかった。しばらく歩くと大江湿原に着き、ヤナギランの群落、サワギキョウ、オニユリ、コバギボウシも見ることができた。ニッコウキスゲには時期が遅く、大江湿原ではほとんど見ることができなかった。大江湿原の中央あたりで少し休憩した後、沼山峠に向かう。最後は少し足に疲労がきたが、沼山峠のバス停に着いた。3時20分の御池行きのバスに乗り御池へと向かった。4時に御池に着いた。桧枝岐の燧の湯で一風呂浴び汗を流した。そして帰路に着いた。前回の火打山、妙高山に続き、今回の会津駒ケ岳、燧ケ岳の登山も天気にも恵まれ、素晴らしい山行となった。