聖 岳 (3013m)
03.10/11〜10/12 曇り時々晴れ A氏夫妻、S氏と4人
前日午後8時15分、A氏宅を出発する。松井田インターより信越高速に乗る。更埴JCより松本方面に向う。途中のサービスエリアで少し休憩し、中央高速の松川インターで降りる。ここから、登山口のある便ガ島に向う。午前1時に登山口に着く。新築の聖光小屋があった。車が10台程留まっている。駐車場にテントを張り、テントに2人、車に2人で寝ることにする。翌朝、6時に起き、軽く朝食をとり7時に歩き始める。沢づたいの林道を40分程歩くと、西沢渡に着く。ここで荷物運搬用の籠に乗り20m程ある沢を渡る。童心に返り楽しめた。ここから、シラビソの樹林帯の中の急登を5時間程登る。シラビソの倒木が多く、枯れ木が苔で覆われている。途中は殆ど見通しがきかない。この樹林帯は落葉樹も少なく紅葉もあまり見られない。歩き始めて6時間、午後1時、急登の樹林体を抜け、薊平という見晴らしの良い分岐に出た。前方に上河内岳、茶臼岳が見え、後方には目指す聖岳が望めた。また、ここから20分程降りた所が今晩泊まる聖平小屋である。
霧も出て、風が強くなり、気温も急激に下がって来たので山頂から降りることにする。途中、風もあり、片側の斜面が切れているので、足元に注意して急いで降りた。聖平小屋に着いたのは午後6時頃であった。登り始めた時間から11時間が経過していた。冬季小屋でA氏が持って来た肉をつまみながら、美味しいビールを飲んだ。9時頃、眠りに着いた。疲れのせいかぐっすり眠れた。翌朝、5時頃起きて、ゆっくり朝食を食べ、7時に小屋を出た。薊平で眺望を楽しんだ後、8時に樹林体の中を降り始めた。下山途中、真っ黒なニホンカモシカに出くわし驚いた。11時に西沢渡に着いた。沢でゆっくり昼食をとり、林道を沢づたいに聖光小屋のある駐車場に向った。到着したのは午後1時であった。昨日頑張った分、今日は余裕があった。
薊平付近より聖岳
聖平小屋
薊平より聖岳を望む
薊平より上河内岳を望む
南アルプスの南に位置する聖岳は登山口までのアプローチも長く、山頂までの登りごたえもあった。また、常緑樹の樹林帯が多く、紅葉樹は少なく、森林限界も高い気がする。ただ、登山者も少なく、小屋でもゆっくり過ごせ、静かな山行が楽しめる山であった。
薊平より上河内岳を望む
薊平付近の紅葉
左側が切れ落ちている
聖岳山頂(3013m)
小聖岳の後ろに聖岳
前方に見える富士山
明日の天気があまり良くなさそうなので、薊平でリュックの荷物を軽くし、午後1時10分、山頂を目指し歩き始める。暫く、黄色く染まったダテカンバの林を歩く。30分程歩くと前が急に開け、聖岳が眼前に現れる。少し行くと小聖岳に着く。ここから、左が切れ落ちている、ヤセ尾根を歩く。右前方は見事な富士山の全容が見える。ガレ場の急登を1時間程登り詰めると、聖岳(3013m)山頂に着く。3時30分、歩き始めて8時間30分であった。目の前には明峰赤石岳が聳えている。360度の眺望である。頂上には今年降ったと思える雪もあった。10分程すると辺りが霧に掛かり眺望がきかなくなる。あっと言う間であった。天気の変化が激しい山頂であった。