奥穂高岳・涸沢岳

朝4時に目が覚める。紅葉に囲まれ、眼前に迫る穂高岳岩壁のモルゲンロートが素晴らしい。朝食をとった後、涸沢小屋脇からザイテングラードを奥穂高岳に向かう。辺りはナナカマドの紅葉が朝日に輝く。ガレ場をトラバースすると岩稜帯の急登が続く。グイグイと高度が上がる。北穂高岳、奥穂高岳、前j穂高岳を仰ぎながら岩稜帯を登る。急登ではあるが安全で登り易い登山道である。急登が緩くなると奥穂高山荘前に出る。山荘で休憩をとった後、山荘前の梯子の急登を登る。登山者が多いので順番待ちとなる。梯子のところではあまり待ちたくない心境である。梯子を登り終わると岩稜帯が続き奥穂高岳山頂は直ぐである。奥穂高岳山頂は一段高くなっていて眺望はこの上なく素晴らしい。特にジャンダルムから西穂高に続く岩場が迫力万点である。また、吊尾根から前穂高岳、更に北尾根への岩稜帯も素晴らしい。背後には優美な姿の笠ガ岳も望める。山頂からの眺望に酔いしれ降りたくない心境である。360度の大展望を堪能した後下山し一旦奥穂高山荘に戻った後涸沢岳に登った。涸沢岳山頂からは北穂高岳から大キレット、南岳さらに槍ガ岳へ続く荒々しい岩稜帯がはっきり望める。今回は北穂高岳には向かわず、目の前に広がる展望を楽しみながら涸沢へと下山した。

10/10:3時間30分 自宅(19:20)〜信越高速〜松本IC〜沢渡(22:50) ※沢渡泊
10/11:8時間40分 沢渡(5:50)〜上高地発(6:50)〜明神発(7:50)〜徳沢発(8:50)〜横尾(9:50〜10:15)〜本谷橋(11:30〜12:10)〜涸沢着(14:30) ※涸沢泊
10/12:8時間50分 涸沢(6:00)〜奥穂高岳山荘着(8:15〜8:35)〜奥穂高岳山頂(9:20〜9:50)〜奥穂高岳山荘(10:30〜11:15)〜涸沢岳山頂(11:40〜12:15)〜奥穂高岳山荘(12:30〜12:55)〜涸沢(14:50) ※涸沢泊
10/13:7時間 涸沢(7:30)〜屏風のコル(9:20)〜新村橋(11:40)〜徳沢(11:55〜12:30)明神橋(13:40)〜上高地(14:30)

穂高連峰を望む

槍ガ岳を望む

今朝も昨日と同様に見事なモルゲンロートの穂高連峰の岩壁が望めた。下山は本谷橋からではなく屏風パノラマコースを降りることにした。天気も良いので穂高連峰と槍ガ岳の眺望を期待して…。屏風のコルの手前の混みには驚いた。初心者の登山者が降りたためだと思える。クサリ場が続くので時間が掛り30分程ロスをしてしまった。登山道途中からの眺望は期待以上に素晴らしい。特に屏風のコル付近からの眺望は素晴らしく迫力ある槍ガ岳や大キレットがはっきり望めた。屏風岩のコルからの下りもダケカンバの黄葉に囲まれたの登山道を降りることができた。傾斜が緩くなると新村橋である。徳沢、明神から上高地へと向かった。上高地は観光客も多くバスを並ぶ人も凄かったが、30分程の待ちでバスに乗り込んだ。

涸沢より望む奥穂高岳のモルゲンロート、岩肌とナナカマドの紅葉が輝く

小雨降る河童橋

梓川左岸の平坦な道を行く

徳沢小屋前を通過

新村橋(下山時はこの橋へ出る)

5時に起床、小雨が降っている。身支度を整え駐車場脇のバス乗り場に急ぐ。10分刻みで上高地行のバスが出ているので我々も乗り込む。上高地のバスターミナルは登山者で溢れていた。流石に紅葉の時期登山者が多い。天気の回復を期待しながら河童橋の前を歩く。しばらくの間、梓川左岸の平坦な道を明神、徳沢へと進む。横尾に着くころは青空が出てきた。天気の回復と共に気持ちも高まってくる。横尾はいつものように登山者でごった返している。横尾大橋の前方左側には紅葉真っ盛りの屏風岩が迫る。少し休憩をした後、槍沢に掛る横尾橋を渡り横尾谷に入る。ここからは本格的な登山道である。左側には垂直の岩壁の屏風岩を仰ぎながら本谷橋へと進む。屏風岩の紅葉は素晴らしく、写真を撮るのに時々足が止まる。登山道は傾斜が緩く歩き易い。屏風岩が迫る本谷橋で休憩を取る。ここでも登山者の多さにびっくりする。傾斜が段々と増してくる。今回はテント泊なのでザックの重さが体に伝わってくる。周辺はダケカンバの黄葉が輝いている。前方には涸沢や穂高の山並が見え隠れする。涸沢に近づくと大きな岩が目立つようになり、辺りはナナカマドの紅葉が多くなる。皆が紅葉の素晴らしさに酔いしれているようだ。涸沢ヒュッテと涸沢小屋への分岐を過ぎ一登りすると涸沢ヒュッテの前に出る。目の前には涸沢、その背後には穂高連峰の岩肌が迫った。涸沢にはすでに多くのテントが張られているのでテントを張る場所がない。ヒュッテからは遠くなるがやっとテントを張る場所を探し張ることができた。今日山小屋は畳一枚3人以上とのことである。それもあり、テントもすごい数である。ざっと数えても300は下らない。テントを張った後、ヒュッテのテラスで名物ののオデンを食べながら生ビールを飲む。右側から北穂高岳、涸沢岳、奥穂高岳、前穂高岳と標高3000mの岩壁が迫る涸沢カールはなんとも言えない絶景である。辺りは紅葉真っ盛りであるが雪渓も残っている。絶景を堪能しながらテラスで夕暮れまで過ごした。

下山時、平な蝶ガ岳を望む

河童橋より穂高連峰を振り返る

槍ガ岳への稜線

大キレットから南岳、槍ガ岳へ

混みが激しいパノラマ道

本谷橋への登山道を見下す

涸沢岳と北穂高岳

朝日に輝く奥穂高岳

<10/13>

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眼下に広がる涸沢カールのテント村

優美な常念岳を望む

優美な笠ガ岳

奥穂高岳より槍ガ岳を望む

清潔な感じの奥穂高山荘

涸沢槍

<10/12>

横尾谷の輝く黄葉

横尾谷から屏風岩の岩壁を望む

<10/10>

北穂高岳から大キレットの向こうに槍ガ岳

ジャンダルムより西穂高岳(北側は垂直な岩壁)を望む

涸沢ヒュッテのテラスより涸沢岳を望む

<10/11>

テント場の混みは凄い

横尾に着く頃には薄日が差して来る

友人のM氏が我が家に迎えに来てくれた。関越高速に乗り更埴JCより松本方面に向かい、松本IC手前の梓川SAで休憩をとり、松本ICで下り、上高地手前の沢渡に向かう。今日は沢渡の駐車場で一泊である。明日の山行に期待を抱きながら、一杯飲み眠りに入る。あまり寒くなくぐっすり眠れた。駐車場は思っていたより混んでいなくて半分程度空いていた。

北穂高岳、涸沢岳、奥穂高岳、前穂高岳等、標高3000mの岩峰群に囲まれた紅葉の涸沢カールや奥穂高岳、涸沢岳山頂からの大展望は想像を超えた素晴らしさがあった。人気の時期とは言え、登山者の数にも驚かされた。でも、今回はテント泊でもあり混雑に影響されることなくのんびりした時間を過ごすことができた。テント泊も良いものだ。3日間天気にも恵まれ絶好の山旅となった。

<後記>

ダテカンバの黄葉の中、屏風岩のコルより下る

涸沢カールと奥穂高岳

下山時、ナナカマド越しに涸沢槍、涸沢岳を振り返る

前穂高岳から続く北尾根

涸沢岳山頂、左奥は笠ガ岳

テント場より紅葉の涸沢カールから涸沢岳

奥穂高岳の岩壁が迫る

涸沢、穂高連峰を背後に今が盛りのナナカマドの紅葉

涸沢カールへ向かう人また人

黄葉の本谷橋を渡る

ガスが掛る屏風岩